「精神保健福祉士の資格を取りたいけど、仕事があるし学校に通うのは難しい…」
そんな悩みを抱える社会人にとって、通信制の養成施設は非常に有効な選択肢です。
この記事では、精神保健福祉士の通信制一般養成施設で学べるカリキュラム内容、必要な学習期間、社会人が働きながら学ぶのにおすすめのポイントを詳しく解説します。働きながらでも精神保健福祉士を目指せる道筋を、わかりやすくご紹介します。
1.通信制養成課程の概要
通信制では、精神保健福祉士として必要な基礎知識と専門知識、実践力を、テキストを中心とした自宅学習と、講義を中心としたスクーリングによって段階的に学べるよう設計されています。
自宅学習では、科目ごとのレポート提出が課せられ、一定以上の評価を得ることで単位を取得する形になっています。
またスクーリングは土日や夏休みを利用して指定された期間、学校や指定の会場で講義を受けます。講義の後に試験がある場合があり、試験に合格することで単位を取得する形になっています。
自宅学習とスクーリングがある程度進んだ段階で実習に進みます。実習は大体1年次の終わりから2年次にかけて行くケースが多いです。
通信制では、自宅学習+スクーリング(学校または指定の会場)+実習(指定施設)という3本柱で進みます。
私も通信制の一般養成施設で受験資格を得ました。
普段は自宅でテキストを読んでレポートにまとめ、月に1本~2本のペースで提出していました。
スクーリングは1年目の8月に集中して行われました。暑い中毎日1時間程度かけて学校に通い、朝から夕方まで講義を受けるのは大変でしたが、無事に全ての単位を取得することができました。
また、普段は一人で勉強する通信制ですが、スクーリングで集まった学生たちと交流することができ、モチベーションアップにもなりました。
通信制では様々な年代や職業の方が通っているので、様々な背景を持つ方々と交流することで新たな情報を得たり視野を広げることもできます。
2.通信制一般養成施設のカリキュラム
通信制一般養成施設のカリキュラムは下記のようになります。
<基礎科目(共通科目)>
・医学概論
・心理学と心理的支援
・社会学と社会システム
・社会福祉と包括的支援体制
・社会保障
・障害者福祉
・権利擁護を支える法制度
・刑事司法と福祉
・社会福祉調査の基礎
<専門科目>
・精神医学と精神医療
・現代の精神保健の課題と支援
・ソーシャルワークの基盤と専門職
・精神保健福祉の原理
・ソーシャルワークの理論と方法
・ソーシャルワークの理論と方法(専門)
・精神科リハビリテーション論
・ソーシャルワーク演習
・ソーシャルワーク演習(専門)
・ソーシャルワーク実習指導
・ソーシャルワーク実習
自宅学習では基礎科目を中心にテキスト学習とレポート課題の提出を繰り返し、スクーリングでは専門科目を中心に講義や演習を行います。
3.社会人におすすめのポイント
学校選びでは「学費」「スクーリング会場への通いやすさ」「自宅学習のサポート体制」「実習施設」「国家試験合格率」など、複数の視点で比較検討するのがポイントです。
1.学費が良心的
通信制の最大のメリットは、通学制に比べて学費が安い点です。
学校独自の奨学金制度や教育ローン制度があると、経済的な負担をさらに軽減することができます。
私も学費の安さから通信制を選択しました。安心して学習を継続するには、学費が良心的であることが大切なポイントですね。
2.教育訓練給付制度の対象校になっている
学費が良心的であることに加え、教育訓練給付制度の対象になっているかどうかもチェックポイントです。
教育訓練給付制度とは、所定の課程を終えた後に、学費として支払った費用が一部給付される制度です。
貸与型奨学金や教育ローンのように返済がないので、安心して利用することができます。
特に働きながらの方は、雇用保険に加入している方が多く該当する場合が多いので、給付を検討してみるとよいでしょう。
私も教育訓練給付制度を利用して、卒業後に給付を受けました。働きながら資格取得を目指す社会人にとって、学費の負担が軽減できるありがたい制度です。
3.国家試験対策講座がある
養成施設に通う目的は、何といっても精神保健福祉士の受験資格を得て国家試験に合格することです。
そのため、所期の目的を達成するためには、授業やレポートの添削だけではなく、国家試験対策講座があるかどうかも重要なポイントです。
学校独自の対策講座や補講があったり、過去問の解説や予想問題を配布していたりと様々なサポート体制が整っているところがおすすめです。
4.国家試験合格率が高い
国家試験対策講座に加えて、合格率の高さも重要なポイントです。
合格率の高さで、対策講座がどの程度成果を上げているのかを見ることができます。
5.スクーリング会場が通いやすい
通学制のように毎日通うわけではないので、遠方の学校でも学習には支障がありませんが、スクーリングの際は一定期間通うことになるので、時間的、経済的な面からも通いやすい場所にあることに越したことはありません。
学校によっては会場を選択できる場合もあるので、地方在住などで近くに養成施設がない場合はその点も重要なポイントです。
6.提携実習施設が多い
スクーリングと同様に、実習の際も一定期間通うことになるので、実習施設の場所も重要なポイントです。
また、実習期間は施設によって異なるため、希望する期間と施設で受けられるかどうかどうかも重要なポイントです。
そのため、実習先は複数の候補から選択できる方が望ましいです。できるだけ多くの実習施設と提携している学校がお勧めです。
7.学習のサポート体制がしっかりしている
通信制は一人でテキストを読みながら学習を進めていくため、分からないところや疑問に思ったことを気軽に質問できるサポート体制があるかどうかも重要なポイントです。
最近では、メールやLINEなどオンラインでも質問を受け付けている学校も増えてきました。
無理なく学習を続けていくためにもサポート体制が整っているかどうかを確認しておきましょう。
まとめ
精神保健福祉士の資格は、働きながらでも無理なく取得できる国家資格の一つです。
通信制を選択すれば、自分の生活スタイルに合わせて学習を進めることができ、仕事との両立もしやすくなります。
通学制に比べて学費の面でも安いので、経済的なメリットも大きいといえます。
学費やサポート体制をしっかり比較し、自分に最適な学校選びを行うことが学習を進めていく上で大切です。
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