精神保健福祉士とは?どんな仕事かを分かりやすく解説

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精神保健福祉士とは? 

「名前は聞いたことがあるけど、どんな仕事をするのかよくわからない」「社会福祉士とはどう違うの?」と疑問に思っている方も多いかもしれません。

この記事では、精神保健福祉士の資格や仕事内容について、実際に精神科の医療事務として働きながら資格を取得した私の体験も交えて、分かりやすく解説していきます。

1.精神保健福祉士とは?分かりやすく言うとどんな仕事?

精神保健福祉士とは、精神疾患を持つ人やメンタルヘルスに問題を抱える人、またはその家族が、住み慣れた地域で安心して生活できるように支援する対人援助の専門職です。

精神保健福祉士法(平成9年12月19日法律第131号)に基づく名称独占資格(国家資格)です。

以前は、PSW(Pychiatric Social Worker)と英語表記されていましたが、精神障害を持つ人だけではなく、一般の人々に対する心の健康問題の支援にも広く携わるために、2021年4月より、職能団体である日本精神保健福祉士協会により、MHSW(Mental Health Social Worker)という英語表記に変更になりました。

そのため、ネットの記事や書籍によっては、PSWとMHSWが混在していることがありますが、どちらも同じ精神保健福祉士のことです。

私自身も、精神保健福祉センターや保健所で心の健康相談に関する業務に携わっていた時は、精神障害を抱える人だけではなく、一般市民の人からもメンタルヘルスに関する相談を多く受けていました。

英語名称の変更により、一般の人にも精神保健福祉士の存在が広く認知され、メンタルヘルスについて身近に相談できる存在になれたらいいですね。

精神保健福祉士は、医療や福祉、司法など多様な分野で活躍しており、具体的には以下のような支援を行います。

  • 精神科に入院している方の退院支援
  • 精神障害を持つ方の地域生活への移行支援
  • 就労支援や住居支援
  • 家族への相談対応
  • 障害年金や精神障害者保健福祉手帳などの障害福祉制度やサービスに関する情報提供や利用手続きの支援
  • 精神保健に関する普及啓発活動
  • 仕事を休職している人に対する復職(リワーク)支援

いわば、「心の健康と社会生活を支援する」仕事です。

2.社会福祉士とはどう違う?

「社会福祉士」と混同されがちですが、大きな違いは「精神障害者に特化しているかどうか」です。

社会福祉士は幅広い対象(高齢者、障害者、生活困窮者など)に対応しますが、精神保健福祉士は特に精神障害や精神疾患を持つ人、心の健康に問題を抱える人を対象に支援する専門職です。

私自身、精神科の医療事務として働いていたときに、精神障害や精神疾患を持つ方の社会復帰や生活支援により専門的に関りたいと思い、資格取得を決意しました。

3.働きながら資格を取った体験談

大学時代、私は臨床心理士を目指し、大学院を受験しましたが、ことごとく全滅。

浪人して再チャレンジするには経済的な余裕がなく、卒業後はいったん就職することにしました。半年ほど民間企業で働きましたが店舗閉鎖により退職。

次の仕事を探していたところ、ちょうど近所の精神科クリニックで医療事務の募集が出ていたので、応募してみたら運良く採用されました。

こうして精神科で医療事務として働きながら、より専門的な知識や技術を身につけスキルアップを目指すべく、精神保健福祉士の資格取得を考えるようになりました。

精神保健福祉士の養成課程では、通信制専門学校がたくさんあり、通学制に比べて学費も安く働きながらでも資格取得を目指せるのが魅力的に感じました。

入学試験も小論文と書類選考だけで受験勉強の負担がなく、今から臨床心理士を目指して大学院を再受験するよりは時間的にも経済的にもハードルが低いと感じ、通信制専門学校で精神保健福祉士の資格取得を目指すことにしました。

通信制の養成課程では、ほとんどの科目はテキストを読んでレポートを提出して単位を取得します。

一般教養科目については、大学や短大で履修済みの科目は、一部免除される場合もあります。

毎日通わなくてよいので仕事をしながら資格取得を目指す社会人の方にとって時間のやりくりはしやすいと思います。

しかし、一方で、仕事の合間や休日に時間を取って勉強を継続していく必要があるので、時間管理や自己管理が非常に大切になってきます。

また、スクーリングや実習もあるので、その間は仕事を休んで行くことになります。その間フォローをしてもらうことになるので、職場の理解を得ることも重要な点だと感じました。

「働きながらでも本当に取れるの?」と不安に思う方も多いですが、通信制や夜間コースを活用すれば、決して不可能ではありません。

実際、専門学校のスクーリングでは、同じように社会人経験を活かして資格取得を目指す学生も多く、支え合いながら学ぶことができました。

まとめ

精神保健福祉士は、精神疾患や精神障害を持つ人、メンタルヘルスに問題を抱える人が地域で暮らしていく上で欠かせない存在です。

当事者の社会復帰や生活、心の健康を支えるやりがいのある仕事であり、専門的な知識やスキルを活かして多くの人の力になることができます。

興味がある方は、まず情報を集めて、自分に合った学び方を探してみてください。きっと、これまでの経験が活かせる場面がたくさんあります。

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