精神保健福祉士になるには? 社会人でも目指せる? 通学制と通信制で何年かかるかを比較

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「精神保健福祉士になりたいけれど、大学を出ないと無理? 」「福祉業界に転職したいけど、社会人からでも目指せる?」と疑問に思っていませんか?

この記事では、精神保健福祉士になるためのルートをわかりやすく解説し、それぞれのルートによってにどれくらいの年数がかかるのかを比較します。

このブログでは、精神保健福祉士の資格取得を中心に発信しています。資格取得を検討されている方や、福祉や医療の現場で働いている方、キャリアアップや福祉業界へ転職を考えている方にも役立つ情報を、現役精神保健福祉士の視点でお届けします。

1.精神保健福祉士になるには? 基本ルートと資格要件

精神保健福祉士になるには、精神保健福祉士国家試験に合格し、合格後に資格登録をする必要があります。

精神保健福祉士国家試験を受験するには、大学や養成施設で所定の科目(基礎科目と指定科目)を履修し必受験資格を得る必要があります。

基礎科目というのは、指定科目の中で福祉の専門職として実務を行う上で基礎的な知識や技能を習得するための科目です。

医学、心理学、社会学、社会保障、地域福祉、障害者福祉、権利擁護、ソーシャルワーク演習など幅広い分野を学習します。

指定科目というのは、精神保健福祉士として実務を行う上で専門的な知識や援助技術を習得するための科目です。基礎科目にプラスして、精神医学、精神保健、精神障害リハビリテーション、精神保健福祉制度など精神科領域に特化した科目が加わります。

科目は数年ごとに改変され、私が受験した頃(平成23年)よりも細分化されています。今後も社会制度の改変や精神保健福祉法等の法改正によってさらに改変される可能性があります。

受験資格を得るためには、以下のような主なルートがあります:

  • 福祉系大学などで指定科目を履修(4年)
  • 福祉系短大などで指定科目を履修+相談援助の実務経験(1~2年)
  • 福祉系大学などで基礎科目を履修+短期養成施設(6か月以上)
  • 福祉系短大などで基礎科目を履修+相談援助の実務経験(1~2年)+短期養成施設(6か月以上)
  • 社会福祉士登録者+短期養成施設(6か月以上)
  • 一般大学などを卒業(4年)+一般養成施設(1年以上)
  • 一般短大などを卒業(2~3年)+実務経験(1~2年)+一般養成施設(1年以上)
  • 相談援助の実務経験(4年)+一般養成施設(1年以上)

短期養成課程と一般養成課程には、全日制、夜間、通信制があり、それぞれの仕事やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

私自身も、精神科で医療事務として働きながら通信制の一般養成課程に通って受験資格を得ました。

上記ルートでは一般大学卒業+通信制一般養成施設(1年6か月)になります。

一般養成施設の場合、最短では1年で受験資格を得ることができますが、全日制や夜間は毎日通学しなければならず、仕事との両立が大変そうに感じたので、時間に融通が効く通信制で学ぶことにしました。

通信制では時間に融通の利く半面、毎日の勉強時間の確保やレポート課題の提出期限の管理など、様々な面で自己管理が求められます。

最初は勉強や実習と仕事の両立に不安がありましたが、スクーリングでは同じように働きながら学ぶ仲間と交流できて心強かったです。

2.通信制と大学課程の違いと、何年かかるか

ルート必要な年数向いている人特徴
大学(福祉系)4年高卒で一から学びたい人幅広く学べるが時間がかかる
通学制養成施設6か月~1年同じ目標を持つ仲間や勉強できる環境を重視したい人比較的短期間で取得可能
通信制養成施設9か月~1.5年程度自分のペースで勉強したい人働きながらでも学べるが、自己管理力が必要

いずれのルートにも一長一短あり、自分の特性に応じた学習環境を選ぶことが大切です。

3.精神保健福祉士の働く場所と将来性

資格取得後の活躍の場は多岐にわたります。

  • 精神科病院や精神科診療所のような医療機関
  • 精神保健福祉センターや保健所のような精神保健を扱う行政機関
  • 障害福祉課、生活保護課、地域福祉課など行政機関の福祉関連部署
  • 地域生活支援センター、デイケア、作業所、グループホームなどの地域支援施設
  • 就労移行支援事業所などの就労支援機関

こうした職場では、「精神障害を持つ人が地域で安心して暮らす」ことを支える専門職として、精神保健福祉士が重要な役割を担っています。社会的ニーズが年々高まっていることから、将来的にも安定した需要が見込まれます。

まとめ

精神保健福祉士は、精神的に困難を抱える人を支えるやりがいのある資格です。大学だけでなく、一般養成施設の通信課程など社会人でも取得可能なルートがあり、仕事をしながらでも取得が可能な資格です。

既に医療や福祉の現場で働いている人にはスキルアップとして、これから福祉業界を目指したい、あるいは転職したいと考えている方には、キャリアアップとしてもお勧めの資格です。また、介護福祉士や社会福祉士、看護師や作業療法士など他の医療、福祉系資格を取得している人にはダブルライセンスとしてもお勧めでです。

精神科で医療事務として働いていた私も、資格取得後はさらに専門的な業務に取り組むことができ、相談支援や地域との連携に自信を持って取り組めるようになりました。

この記事が「私にも目指せるかも」と感じるきっかけになればうれしいです。

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